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読書日記

読み終えたので忘れないうちに書いておきます。
先に読後感を書くと、優れた小説。
ネガティブな気持ちは拭えないまま
何が正しかったかは分からない
けれど一度は考えなければいけない事だと思いました。

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跡継ぎで副院長の福原と現在死神といわれる桐子
、音山は学生時代友達関係だった。

☆第二章とある大学生の死
両親が医者で念願の医学部合格してすぐに
筋萎縮政策硬化症を宣告された女子大生
入学後、希望に満ちていた時に知り合った学友たちの
見舞いに来た友人にも連絡先など全部消すよう頼む。
診断した医師音山は最期まで見守る意志を患者に伝え
往診を続けて看取る。

三浪して合格するまでは、恵まれた環境で育った
のでしょうが、未来の結末を知った時にはこれまでの
人生の全てを否定されたようだったと思う。
この若さでそう簡単には悟れないと思う。
読み進めながらも最後まで納得いかない気持ちのまま。

☆第三章とある医者の死 

二章で大学生を看取った医師が、
12月16日に下咽頭癌を宣告され
その地点でリンパ節転移と食道にもみられ、
ステージ3余命わずか

一刻も早い手術が必要な中、音山は自分を親代わりに
育ててくれた余命わずかの施設に入っている祖母を
気にかける。自分の電話をなによりも楽しみにしている祖母に
声を聞かせることを優先したい。
12月27日にMRIで肺への遠隔転移がわかり、
手術不可能になり
一般的には(放射線と抗がん剤治療と緩和ケアの方向で)

患者音山は桐子と相談して、あくまでも声を残す方向で、
肺癌には触らず、声帯を復元する形で癌の摘出手術を福原に依頼するが、
福原は当然、寿命を縮めるだけの手術を行うことを拒否する。 
音山は病室を追い出され、桐子が医務室としている
倉庫部屋(のようなもの)にベッドや即席のコールを
作り手術に備えるが、福原、桐子のどちらにも通じている
看護師が手術室の合鍵を桐子に渡す。

音山手術予定日と同じ日に福原は院長の父親から
政治家の手術を依頼され、引き受けようとする。

1月3日
音山手術日、 
悩み迷い続けた福原は直前に、院長に政治家の手術を断る
ことを伝え、音山の希望に沿った手術をする。
声帯復元の手術は成功し、
音山は祖母に電話で元気な声を聞かせる。最後の電話になる。

3月22日
祖母の後を追うようにして亡くなった音山の墓の前で
福原と桐子が鉢合わせる。
穏やかに思い出話。

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