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雨はまだ残っていますが

二階の雨戸を閉めて寝たけれど、静かでした。
雨は残っているけど、雨戸は開けたい。

思い出したけれど、小父様のお姉さんのこと、
昔、まだ母が生きていた頃に、
小父様のお姉さんが老人ホームに入居の話を聞いて、
「皆が幸せに暮らせる方法がこれだった…」
みたいなニュアンスでした。
それから月日は流れて、
(小父様は携帯電話を使われていなかったので)
合唱練習時やスポーツジム内にも
緊急電話がかかって来たりで、そのお姉さんが
癌闘病中で危篤だと知った。
それからしばらくして、合唱の合宿所に行く車の中で、
亡くなられたお姉さんの話が出て、
小父様は泣いていらした。
兄姉が多くて末っ子だった小父様は、
お兄さんに大学に通わせてもらい、
母親代わりだったお姉さんも大変苦労されたらしい。
同情してもらい泣きしそうだったわたしだけど、
この時、小母様は冷ややかなふうに見えて、
少し違和感を持ちました。
今考えたら、小母様は亡き息子さんのことで、
数十倍?いえ、比較できないくらいの
悲しみを背負っていらしたのだと思う。

忘れていた光景が、小説を読み返すように
くっきりと浮かんで
思い出すことがあります。

高齢になってから罹る癌は老化現象のようなものだと思いつつ、
その時の事を思い出すと、やはり心配はつきません。

主人の兄の闘病については、
何度か手術を繰り返し、最新の化学療法で
癌そのものは消滅していたけれど、
安静を守らずに、無理が重なり、他の原因で死に至りました。
後継の息子を始め、当時、主人も協力を惜しまなかったし、
体制は整っていただけに、無念な出来事でした。

小父様は100%医師の言いつけに従われる方だと思うので、
予想は明るいと思います。

これも昔、お孫さん(初孫さん)のお守りをされていた頃
スポーツジムの帰りバスから降りたら、
三歳くらいの男の子が、両手両膝を揃えて、
背筋をピンと伸ばして、停留所に座っていて、
少し離れて見ていらした小父様を発見して、
「そばについていないと危ないですよ!」と
言ったら
「この子は急に飛び出したりする子じゃない。」と言われて、
(必ず言いつけを守るお子様)
雰囲気的にも、小父様にそっくりと思ったことがありました。

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